【アート鑑賞】ヒグチユウコ展 CIRCUS

世田谷文学館にて開催中の「ヒグチユウコ展CIRCUS」に行ってきました。

絵本や、ポスターなどどこかで見たことある、あのシュールな絵! かなりたくさんの原画や、メイキングビデオなどもあり、じっくり凝視。絵の描き方の漫画も!
ヒグチユウコさんの作品は、驚くほど繊細な線描の連なりで描かれている。
間近でみると、いったい作品を仕上げるのに何ストローク線を描いているのだと気が遠くなる。(上の入口のイラストを拡大してみてほしい!)
造形も独特で、いろんな生き物が組み合わさって異次元の生命体になっている。
ヒグチユウコ展CIRCUS ウェブサイト

例えば、人気のキャラクタのギュスターヴくん。顔が猫、手が蛇、足がタコだ。アンテナみたいな触角もついてる。ギュスターヴと聞けば、「ギュスターヴ・モロー」が浮かぶ。

ギュスターヴくんには、モロー感(?)はないが、ヒグチユウコ氏の作品全般に、モローの香りを感じる。世界観も、線描の様子も。モローが好きなのかなと思った。

ひとつめちゃんは、なめくじにみたいな体に、でっかい目玉がひとつと手が6本はえてる。花がついてる触角は一本。

そのほかにも、ひとつの生き物に他の生き物の部品が合体しているのが多く見受けられる。
なぜそんな足をしてるのか、なぜそんな手なのか、逆に、これとこれでもいいんじゃないの。
そんな自由な発想がある。どこにもない生き物がうまれる。

『猫風神雷神図』、俵屋宗達の『風神雷神図屏風』の構図をモチーフとした猫風神、猫雷神。
『GUSTAVE若冲雄鶏図』は、伊藤若冲の『紫陽花双鶏図』か。
ヒグチユウコは、描こうと思えば若冲の模写を驚くべき精度で描ける画力を持ってるはずだ。
それがわかるのに、横にギュスターヴくんを描いてしまう。
いぢわるだ。

可愛くてよくみると不気味で怖くてシュールな作品たち。若い女性がとりこになっているのだ。16:00ちょっと前に会場に入ったら、「本日のミュージアムショップの整理券は終了」との札が・・・。ショップは大混雑大行列で、整理券がないと買えないらしい。ショック。
代わりに、ガチャガチャはまだたくさんあったので、引いてみた。

絵本『せかいいちのねこ』『いらないねこ』のぬいぐるみのニャンコ! 抱えているのは「アノマロ」ちっちゃいポシェットをつけてて、なんか抱えていてそういう小さなポイントが、にくいのだ。にくすぎる。(ほんとは「ひとつめちゃん」が良かった。)
世田谷文学館にて、3月31日まで。
ショップ狙いの方は、早めの時間に入った方が吉。
万人向けではない。好きな人はだいすき。そんな展示です。
試してみる?

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