2021年装丁本まとめ

2021年しづく装丁本

以上10冊が私が2021年に装丁でかかわった本たちです。

伊東柚月さん『青の音階』はご本人による水彩画を。歌集のイメージを自分で持っているからそれをみごとに抽象画表現とされていますね。

鳴川裕将さん『配達員』のカバーは金沢詩乃さんのイラスト。ちょっと鳴川さんに似てます。猫が大好きだからとのご指名ですてきなカバーになりました。

アド&遊子さんのご夫婦五行歌集『まだまだ大丈夫』のポップな絵は、お孫さんJOくん画。墨文字はえんた先生。子どもでないと描けない力強さに惚れ惚れです。

萌子さん『春が来たよ」こちらは姪御さんの作品。華やかな桜の絵がタイトルともぴったりきました。

高原郁子さん『奏』は、奏でるイメージで琴の素材を探したもの。高原さんの熱量を感じる赤がぐっとくると思って選びました。

唯沢遥さん『風滴(ふうてき)』はご本人による富士さんを望む風景写真。豊かな湖とともに大変美しい写真をつかわせていただきました。

中澤京華さん『詩的空間 ─果てなき思いの源泉』は、長女さんの油彩。タイトルのように詩的空間へ誘われる雰囲気のある絵をご提供いただきました。

市原恵子さん『草千里』は、熊本のアーカイブ写真を提供しているサイトからいただきました。ずばり草千里の魅力あふれる写真です。

桑本明枝さん『コケコッコーの妻』は、梅田洋一さんの原画を、ちょっとアレンジさせていただきました。

『五行歌秀歌集4』は、ピエール・ヴォアザン画伯のカバー画。追い鰹ならぬ追い水玉でかわいくポップな仕上がりになりました。

カバーは本の顔で、本の内容を象徴し、イメージをふくらませるのに大切だなと思っています。今年は素晴らしい素材をたくさん提供していただいたなと一覧にして痛感しました。手にとっていただける歌集づくりにこれからも関わっていけたらと願っております。